大阪対がん協会について

大阪対がん協会は、がんの知識の普及、啓発や、がん検診によるがん予防運動、研究者や医療関連従事者などへの助成など、対がん運動を展開しています

 公益財団法人大阪対がん協会は1959年に、わが国における民間の「がん対策運動の推進母体」として設立されました。

 理事・評議員などの役員には医学界、経済界などの重鎮が就任しています。全国的にもがんの研究や治療の主導的立場にある大阪府立成人病センターなど多くの医療機関、大阪大学、大阪市立大学など多くの大学や研究機関と綿密な連携を保ちながら活動しています。多くの企業や団体、個人の寄付によって支えられ、協会の設立が朝日新聞社の創刊80周年記念事業だったこともあり、朝日新聞社も協会の活動をバックアップしています。

歩み

 設立当時、がんによる死亡者は年間8万8000人ほどでした。国立がんセンターができる4年前で、国が本格的ながん対策に乗り出す前の、「夜明け前」の時代でした。がん患者、死亡者は全国的に増加傾向にあり、大阪においても同じ傾向でした。53年に3755人だった死亡者は、58年には5072人になり、さらに増加傾向にありました。

 57年10月、大阪大学で開いた第16回日本癌学会で、がんの予防対策の母体となる、民間の「対ガン協会」の設立が提案されました。かねて社会福祉事業の増進を訴えていた朝日新聞社にも働きかけがあり、58年8月、創刊80周年の記念事業として支援し、日本対ガン協会(2001年から日本対がん協会)が設立の運びとなりました。

 その秋、朝日新聞社大阪本社内に「大阪対がん協会」の準備室を置き、翌年5月、会長に今村荒男元大阪大学総長、副会長に布施信良国立大阪病院(現大阪医療センター)院長、専務理事に久留勝大阪大学教授らの役員を決め、発足しました。

 協会は当初、日本対がん協会の関西地方連絡本部としての機能も受け持ち、関西のほか、北陸、中国、四国方面の各府県に働きかけて、支部結成を促しました。現在では特定公益増進法人の認可を受け、日本対がん協会の支部として道府県に設けられた対ガン協会や成人病予防協会など密接な連絡を取り合い、がん征圧へ力強いスクラムを組んでいます。