看護週間セミナー(2011年5月14日)開催報告

「ナースをがんから守る」に550人
  女性のがんをテーマに講演と質疑

 看護週間中の5月14日、セミナー「ナースをがんから守る~女性の健康について共に考えよう~」が、大阪市城東区鴫野西の大阪府看護協会レモンホールで開かれた。大阪対がん協会が主催、府看護協会が協力して取り組む初の啓発イベントに、ホールの定員300人を大きく上回る約550人が参加、専門医や看護師による講演の後、会場からの質問にも答えた。
 女性特有のがんにテーマを絞り、子宮頸がんや乳がんの予防、早期発見の啓発、手術や療養中の患者に対する看護のあり方などを考えるという内容。看護師や看護学生、一般の方に広く参加を呼びかけた。

会場写真

 第一部では大阪がん予防検診センター婦人科検診部長の植田政嗣先生が「子宮頸がんの検診と予防ワクチン」と題して講演した。20~30代の若い女性で子宮頸がんが急増していることを紹介、ワクチン接種と定期的な検診によって予防できると話した。
 第二部では看護師3人が講演。乳がん看護認定看護師の梅本郁奈子看護師(市立貝塚病院)は、乳がんを早期発見するために検診とセルフチェックが大事と強調した。続いて乳がん看護認定看護師の渋谷和代看護師(大阪府立成人病センター)は、乳がん患者が治療法を決める際の支援について説明した。最後に母性看護専門看護師の三宅知里看護師(大阪労災病院)が、治療後の生活支援について話し、ホルモン補充療法や漢方の選び方なども紹介した。

 第三部の質疑応答では、参加者から検診や精密検査の結果に関する質問が相次ぎ、講師の4人が丁寧に回答した。
 セミナーの司会を務めたのは、患者会の代表として活動し、大阪対がん協会の理事でもある辻恵美子さん。大阪府立成人病センター総長の堀正二・大阪対がん協会副会長が開会あいさつでナイチンゲールの横顔を紹介、大阪府看護協会会長の豊田百合子・大阪対がん協会常任理事は閉会あいさつで「がんの克服に向かって頑張りたい」と締めくくった。

 

 

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